2024/07/27

Nikon Z6IIIを買うかどうかの話

前回はZfを買う場合はZ6IIを手放すことができず、そうするとZf購入に269,280円かかる、それは高いなぁという話でした。


 Z6IIIについて検討

私は動画はあまり撮りません。
動画を撮る場合にはLUMIX G9M2を使っていて、これで十分。

静止画と動画と両方取りたいシチュエーションでも、静止画を優先しますので次のような組み合わせで乗り切ってきました。

静止画=LUMIX G9M2

動 画=LUMIX GX7MK3

ただ、薄暗い場所、ISO感度上げて・シャッタースピード上げて撮らないといけないシチュエーションでは、本当は次のようにしたい。

静止画=フルサイズ機(Z6IIはオートフォーカスが動体に追いつかないのでダメだけど、Z6IIIには期待)

動 画=LUMIX G9M2

いずれにせよ動画はマイクロフォーサーズで十分なので、今後もNikon機で動画を撮る気はない。

Nikon機には、静止画をちゃんと撮れるオートフォーカス性能の改善を期待しているという状況です。


静止画機能でZ6IIIがZ6IIより上回っているところ

  • AF測距検出範囲が、Z6IIは-4.5~19EV、ローライトAFで-6~19EV。
    Z6IIIは-10~19EV。
    よって、Z6IIIは暗所でのオートフォーカス性能が向上している様子。
  • 手ブレ補正はZ6II5.0段、Z6III8.0段。
    Z6IIIは手ブレ補正が向上している様子。
  • シャッタースピードが、Z6IIはmax 1/8000、Z6IIIはmax 1/16000(いずれも電子シャッターの場合)。
  • EVFがさらに良くなったらしい。Z6IIでも十分きれいなんだけど。

Z6IIIがZ6IIと比較して微妙なところ

  • Z6IIはチルト式、Z6IIIはバリアングル式の液晶モニター。

チルト式が良くてNikonを選んだという面があるので、これは悩みます。

チルト式の方が、液晶モニターを見て撮影するときに手軽だし、レンズの向いている方向と同じ画像が撮れるので感覚的に使いやすいです。

ただ、バリアングルの方が撮りやすいという場面もあります。

LUMIX G9 / LEICA 9mm/F1.8
F6.3, SS1/40, ISO800

これは足場より低い、極端なローポジションから撮影しています。

そのような撮影はチルト式液晶ではやりにくくて、適当な撮影を繰り返してたまたまよく撮れたらOKみたいな形になります。
バリアングルだと、きっちり構図を確認して撮影できます。

LUMIX Gシリーズもずっとバリアングルだったので、バリアングルになったからNO!というほどではないかな。。。
でもチルト式の方が好きだなぁ。


Z6IIIの良くないところ

  • 大きくなった。
  • 重くなった。
  • 価格が高くなった。

主用途が山なので、大きくなった・重くなったはちょっとのことでも、本当はイヤです。

価格については、一応、Z6IIを下取りに出した場合の支払金額を確認しておこうか。。。くらいの気持ちで確認してみたら、買替応援キャンペーンというのをやっていて、237,460円で買えることが判明(6/21時点のMapCamera)。

前回記事で紹介したように、Z6IIを下取りに出さない場合のZf購入価格は269,280円です。

実は、Z6IIIはZfより安い!そうだったのか!
(もちろん、下取りに出す出さないの違いがあるからなんですが。)


Z6IIIを予約したけど、キャンセルした

Zfは登山向けの操作性ではないので、Zfを買う場合にはZ6IIを手放せない、そうするとZfは稼働率が低くなるし269,280円もするので買う気にならない、というのが前回の結論でした。

Z6IIIは、操作性はZ6IIより改善されているはずで、登山でも使える、さらにスポーツ、お出かけのどの用途でも持ち歩ける。
Z6IIIを買う場合には、Z6IIを下取りに出すことができて、237,460円で買える。

じゃぁ、Z6III買おうぜってなりました。

Nikonさんのサイトからお借りしました
https://www.nikon-image.com/products/mirrorless/lineup/z6_3/

が、予約入れた後に、ダイナミックレンジがZ6IIより劣るという情報が出てきました。、う~んと唸った後キャンセルしました。
https://asobinet.com/info-sample-z6iii-photons-pdr/

動きものが撮れることに期待してはいますが、あくまでも主用途は山岳写真です。

マイクロフォーサーズでなく、フルサイズを持ち歩くようになった主要因は、ダイナミックレンジが広いことです。
白い雲を白飛びを抑えつつ撮影できる。
暗い影を、キリっとひきしまった感じで表現できる。

涸沢岳から望むジャンダルム
Nikon Z6II / 
Z 24-70mm/F4
F13, SS1/, ISO200

こんな写真が撮れるからこそ、重たいフルサイズを持って行っているわけです。

もし、画質が下がるのだったら、わざわざ大きく重たくなったモデルに買い替える必要はありません。

発売後のレビュー等を見てからの判断でも遅くないと考えました。
それによって支払額が多少増えたとしても、あとからZ6IIを買い戻すほどの損にはならないだろうと。


結局、Z6IIIを買った

さて、発売後にいくつか作例やレビューが出ました。

そして、実用上問題ないと判断、Z6IIIを購入しました。

Z6IIの下取価格が少し下がっていて、当初想定していた価格よりも数千円の損になりました。

まぁそのくらいは仕方ない。
次は試し撮りした結果を報告します。

2024/07/26

Nikon Z6IIIが出たけど、まずはZfを検討

Nikonから、Z6IIIがでた!

Z6IIは風景撮影向けでは満足していました。

重太郎新道
Nikon Z6II / 
Z 24-70mm/F4
F13, SS1/400, ISO640

しかし、瞳認識、特に動く人の認識は全然ダメで、動体のオートフォーカスが改善された形で次のモデルが出たら必ず買うと決めていました。

長女のダンス撮影なんかのときに、薄暗い会場の場合があり、ISO感度上げてシャッター速度上げてってしていると、マイクロフォーサーズのLUMIX G9M2ではノイズまみれになってしまう。。。

Z6IIIは、まさにそこが改善された形で出てきました。

よって、当然買うはずだったんですが、435,600円(ニコンダイレクト価格)はかなり想定を上回っていました。。。
円安だし価格アップするだろうとは思っていましたが、そこまでとは。

そこまでのカメラを持つほどの人間ではございません。。。


Zfと比較

そろそろダンス撮影の機会もありそうなので、このタイミングで動体のオートフォーカスが改善されたカメラを買っておきたいと考えました。

そこで、以前に店頭で触ったことがあったNikon Zfにつき、改めてスペックも含めて比較。


Zf、とても人気の機種で良いカメラだと思っているのですが、私の感想は次の通りでした。

Nikonさんのサイトからお借りしました
https://www.nikon-image.com/products/mirrorless/lineup/z_f/

Zfの良いところ

  • オートフォーカスは動きものに対応できる能力らしい。ダンスなど撮るのにも使えそう。
  • ISOはマニュアルで設定することが多いので、ダイヤル式なのは視認性もよく、使いやすそう。
  • クラシカルでグリップの浅いデザインは、スナップでの持ち歩きに適していそう。

Zfの良いとは思えないところ

  • 実物を見ると、かなり幅広に感じられた。
  • 上面は真鍮製ダイヤルとかで良い感じだが、底面がプラスチックで、バランスがとれていなく感じる。
  • せっかくISO感度やシャッタースピードがダイヤルで設定できるのに、F値だけ小さな肩液晶。絞り環付のレンズ(Leica 15mmや42.5mmのような)だとよいのだけれども、Zレンズには見当たらない。
  • Z6IIの個人的主用途は山岳写真だけれども、Zfの操作性が山に適しているとは思えない。特に雪山で分厚いグローブしているとすごく使いにくそう。


結論として、Zfを買う場合はZ6IIは手放せず、買い増しになります。

風景撮影用にZ6II、スポーツやお出かけスナップ用にZfという使い分け。

しかし、LUMIX G9M2とLUMIX GX7MK3も持っており、これらの方が単焦点レンズを持ち合わせているし、軽いしで、持ち歩きやすい。

Zfの出番は少なくなりそう。。。


この検討時、Zfは269,280円でした。(MapCamera)

うーーん、あまり出番回ってこなさそうなカメラにそんなに払えない。。。
ということで、続いてZ6IIIはそこまでお金かけて買う価値があるのかという検討をしました。

続きます。

2024/07/21

なぜNikon Z6IIを買ったのか

 LUMIX G9はお気に入りだったんですが、山歩きの撮影用としては不満がたまってきました。

LUMIX G9に感じた不満

遠景で山を撮った時の描写
  • 遠景での緑の描写がもやもやっとする。
  • 遠景での山の色がしっくりこない。
    山道とか、近くのものを撮る分には好きなんですがなんでだか不思議。
涸沢カールですが、なんだか気に入らない
LUMIX G9 / 
LEICA 12-60mm/F2.8-4.0
F6.3, SS1/400, ISO200

ダイナミックレンジ

  • 白い雲が白飛びしがち。
  • 影は黒つぶれしがちで、ディテールが残っていてもノイズが載ってキリっと締まった描写にならない。
剱岳ですが、暗いところの描写が思ったように行かない
LUMIX G9 / 
LEICA 12-60mm/F2.8-4.0
F6.3, SS1/3200, ISO200

光芒

これはLUMIXレンズの話でLUMIX G9の問題ではないのですが、光芒が末広がりでカラフルになるのが好みではなく、逆光での撮影がしにくいということがありました。

千畳敷カールにて
LUMIX G9 / 
LEICA 12-60mm/F2.8-4.0
F18, SS1/320, ISO200

あまりひどい写真は保存していないので、これはだいぶましな作例です。
光芒問題がマウント変更の一番大きな要因だったかも。


フルサイズを選ぶ時に重視したこと

フルサイズセンサーであればダイナミックレンジはある程度改善されるだろうと思い、マウントを選ぶに際しては、入手可能な価格帯の標準レンズの描写を比較しました。

特に注目したこと:

  • 光芒がきれいに出ること
  • 色が好みであること

あと、できればチルト式の方がさっと撮りやすくてよいと考えました。

最初にLUMIX Sシリーズを検討しましたが、光芒がGシリーズと同じ傾向に見えました。

レビュー記事やPHOTOHITOなどで検討して、Nikonは光芒がきれいだ、発色も割と好みだ、しかもチルト式が多い、じゃぁNikonしかない、ってなりました。


Z6II購入

Nikonのフルサイズミラーレス一眼といえば、当時はZ9が出る前で、Z7II、Z6II、Z5から選ぶことになりました。

Z7IIのような高画素だとデータが重くなり扱いづらいだろうし、高感度耐性の高い方が良いしと考えて、Z6IIに決定。


ファインダーはスペック上、同等。

暗所にはZ6IIの方が強いと思わせるスペック。

手ブレ補正は、スペック上ではG9が上回っていますが、使ってみての感触ではZ6IIの方が優れています。
LUMIX G9ではSS1/8は確実、1/4はがんばればなんとかという感じでした。
Z6IIだと、1/4は確実、1/2も行けます。

最初に持ち出したのは妙見山。

山道にこんなベンチあるの珍しいですよね
Nikon Z6II / 
Z 24-70mm/F4
F9.0, SS1/25, ISO800

ベンチが浮かび上がるような描写、鮮やかな緑色、ハイライトの自然なグラデーション、とても気に入りました。


続いて白峰三山縦走へ。

Nikon Z6II / Z 24-70mm/F4
F4.0, SS1/250, ISO800

暗いところがLUMIXより締まっていて、被写体が映えます。
ただ、LUMIX Gレンズの方が全般的に寄ることができるので、そこは少し我慢が必要。

北岳肩ノ小屋近辺から仙丈ケ岳方面の夕陽
Nikon Z6II / 
Z 17-28mm/F2.8
F13, SS1/40, ISO200

光芒がきれいに出るのが嬉しかった。
さすがにこれだけまともに太陽を入れるとゴーストが出ていますが、その出方もきれいに思えます。


北岳肩ノ小屋テント場から
Nikon Z6II / 
Z 17-28mm/F2.8
F2.8, SS20", ISO1600

横着してテントの中からミニ三脚で適当に撮った星景写真。
とても寒かったのでなんとなくピント合ったのが一枚撮れたので終わりにしたといういい加減な撮影。。。

しかし、今までマイクロフォーサーズだとISO感度とシャッタースピードの設定をいろいろと試して何とか撮っていたのに、簡単にこんなの撮れてしまってびっくりしました。


北岳肩ノ小屋テント場
Nikon Z6II / 
Z 17-28mm/F2.8
F2.8, SS1", ISO12800

真っ暗の中でテント場を撮ったら、すごく明るく写ってびっくりしたという一枚。
ISO12800でこんなにきれいに撮れるとはってこれは本当に驚いた。
それに、シャッタースピード1秒ですが、手持ちで撮っています。


農鳥岳
Nikon Z6II / 
Z 24-70mm/F4
F9.0, SS1/640, ISO800

山の緑の描写も気に入りました。
(ISO800で撮っているのはミスですね。。。)


Nikon Z6II / Z 24-70mm/F4
F5.0, SS1/4, ISO1600

早朝に大門沢小屋を出て沢を渡りました。
薄暗い中ISO1600に上げて、シャッタースピード1/4秒で撮って、ノイズ気にならないし手ブレもしない。

Z6II購入は大正解!!
風景撮影の最適解だと思えました。


Z6IIの弱点

購入前に色々調べて分かってはいたことですが、動く人を撮るのは、オートフォーカスでは全然無理。

よって、風景はZ6II、家族のお出かけや長女のダンスなどはLUMIX G9と使い分けることに。

ただ、ダンスは薄暗い場所でやることも多くて、シャッタースピードを上げてISO感度も上げて撮るとなるとLUMIX G9ではノイズまみれになりがち。

オートフォーカスの改善された形でZ6IIIが出たら、必ず買うと心に決めました。

→この記事書くのに時間かかっているうちに、Z6IIIが出てしまった!

12月の硫黄岳・赤岳は真っ白だった

 12月下旬、八ヶ岳の硫黄岳・赤岳を歩いてきました。 詳しい山行記録は、ヤマレコ「 強風の硫黄岳と赤岳 赤岳鉱泉宿泊 」をご参照ください。 冬季アクセスに際しては、スタッドレスはもちろん、チェーンも準備していきましょう。 歩くに際しては、積雪期装備はもちろん、ある程度の経験を積ん...